海外レンタカー返却ガイド｜ためになる！実体験と実話で学ぶヒントとコツ
せまりくる飛行機の出発時刻、返却場の大混雑でも「傷もないし返却場において行こう」と、レンタカーを黙って置いて帰国してしまってはいけません。
帰国後に思いもよらない請求が！とならないよう、返却時におさえておくべきポイントやヒントです。
お客様の立場もレンタカー会社の立場も両方わかる海外レンタカー歴20年超えのベテランスタッフが海外レンタカー返却時におさえておくべきポイントやヒントを教えます！実際にレンタカーにキズ事件に遭遇した時の対処方法もあり。
目次
2. 返却前のチェックポイント ー ガソリン残量、傷・汚れ、臭い
5. 車輛チェックを受ける
6. レシートを受け取る
１．返却前は余裕の時間を持とう！
不慣れな場所で慣れない事をする時に大切なのは余裕です。時間の余裕は心の余裕です。ほんとうです。ハプニングがあっても時間に余裕があれば落ち着いて対応できるものです。
ガソリン補給の時間＋返却営業所への移動時間＋返却手続きの時間＋まさかのトラブルに遭った時のための時間
を準備しておきましょう。
１人で行動することの多いレンティングカーズスタッフは「空港のレンタカー返却場所にフライトの3時間前到着＆念のための余裕時間をさらに1時間プラスする」を心がけています何事もなくレンタカー返却が終わった時は、有り余る時間で空港のレストランやショッピング、フォトスポットを満喫しています。
そして時間に余裕をもって行動をしているため、どんなハプニングに遭っても１番大事なレシートの受け取り忘れをしたことがなく、レシートの金額確認をしないまま帰国したこともありません。さらに笑顔で対応できるので現地レンタカー会社のスタッフとトラブルについて話していても空気が悪くなったことがありません。いいこと尽くしです。
？ 予定のレンタカー返却時間に遅れそう、かなり早まりそう、または延長したい、そんな時はどうする？
遅れたり延長したい時は、まずは借りた営業所に連絡を。また、早く返却しても、短くなった利用時間分の返金はされません。
延長にかかる料金はレンタカー契約書に記載されています。１時間単位、1日単位、ウイークリー単位の車輛レンタル料金や、保険などオプションの１日料金が明記されています。
関連ページ：
◆レンタル中に予定が変わったら！返却予定時間が早くまたは遅くなるとどうなるの？
２．チェックポイント：ガソリン残量、傷・汚れ・臭い
レンタカーの返却時前に確認しておくべきチェックポイントを２つご紹介します。
①ガソリン残量
レンタカーは基本的にガソリンを満タンまたは契約書で指定されたレベルまで給油して返却しなければなりません。
ただし、給油が免除される「ガソリン満タン返し不要」のオプションを付けている場合はこの限りではなく、ガソリンが減った状態でレンタカーを返却してもペナルティはありません。
レンティングカーズのプランでは「最安プラン」または「お手軽プラン」を予約した方はガソリンを満タンにして返す必要があります。
逆に「充実プラン」または「充実プラン+ナビ」を予約の方はガソリンが満タンではない状態で返却しても大丈夫です。ほとんど空っぽの状態で返却してもOK！
ガゾリン満タン返し不要オプションが含まれる契約で、間違って満タンまで給油したレンタカーを返却してもガソリン代金の返金はありません。契約書にも明記されています。お気を付けください。
？ガソリン満タン返しとは？
レンタカーのガソリン満タン返しとは、契約書で指定された範囲のガソリンスタンドで給油をしてガソリンを満タンにした状態でレンタカーを返却することです。
ただし、ガソリン満タン返し不要が料金プランに含まれていたり、オプション契約をしている場合はガソリンが満タンになっていないレンタカーを返却しても契約違反になりません。ガソリン満タン返し不要オプションをつけた契約書には「Fuel Purchase Option(FPO)」などと書かれます。Fuelとは燃料、レンタカーではガソリンを指します。
ガソリンスタンドの指定範囲は契約書に「we ask you to refill the tank within 10 miles/15 km of the return location and bring your fuel receipt with you when returning the vehicle.」のように記載されます。
この例では「レンタカーを返却する営業所から15キロ以内のガソリンスタンドで満タンまで給油したレシートを持参するように」となります。
条件はレンタカー会社や貸出・返却をする営業所によって異なります。レンタカーを返却する前の日の夜に再度確認しておきましょう。
関連ページ：
◆ ガソリン満タン返し不要プランなのに満タン返しするように言われた時の対処方法
②傷・汚れ・臭い
車内にごみや汚れ、傷や臭いがないか確認してください。ずっとレンタカーを運転していると意外に気づかないのが臭いです。タバコをはじめとする臭いが認められた場合のクリーニング料金も契約者負担となりしっかり請求されます。
車内の傷が認められた場合の修理費用は契約者負担です。
たとえLDWやCDWの車両補償に加入していても、車内の傷や臭いは補償されません。修理費やクリーニング料金が請求されますのでお気を付けください。
サーフボードを積み込んだ際についていた砂が車内に残っていたとしてダメージの修理費用を請求されたケースもあります。
関連ページ：
◆レンタカーは禁煙？喫煙可？
◆海外レンタカー保険・補償ガイド
３．レンタカーを指定場所に返却する
レンタカーの返却ってどうやるの？返却する時はどこに停めればいいの？借りる時に説明してもらえる？と不安になりますよね。
借りる時に説明されるかどうかは営業所の規模や係員によります。レンタカー返却専用の駐車場がある大きな空港であったり、逆に狭い駐車所しかない市内の小さな営業所などでは説明しなくても分かると係員が判断して何も言わないことがあります。不安な時は自分から係員に尋ねるようにしましょう。
返却場所に加えてレンタカーの鍵の返却方法は契約時に確認すべきポイント！
特に深夜・早朝にレンタカーを返却する場合は営業所が営業開始前なのでカウンターが無人になります。箱に入れるのか、車にさしたままにするのか、鍵の返却方法は営業所により異なるので「これで大丈夫だろう」と思い込で行動するのは絶対NG！帰国後に「返却されていない」と連絡がきてトラブルや追加請求となったケースも実際にあります。
旅行でレンタカーを利用すると空港営業所に返却するケースがほとんどなので、空港営業所に返却する時の流れを簡単にご紹介します。
空港返却の場合は空港に近づくと「Rental Car Return」のサインがある走行レーンが出てきます。そのレーンを走るだけでレンタカー返却の駐車場にたどり着けるので、サインを見落とさないように気をつけてください。
レンタカーの返却駐車場に係員がいる場合は返却するレンタカーを適切な場所へ誘導してくれます。係員はレンタカー会社のロゴ入りのユニフォームを着ているので一目で分かりますし、大体は「Return？」ときいてくれます。
誘導係員がいない小さな空港ではレンタカー契約時に指定された場所、指定されなかった場合は空いている所に停めてから営業所に行きます。
レンタカー返却駐車場に入るのための列ができている場合は最後尾に並んでくださいね。
４．返却前に 意外な忘れ物に注意
エンジンを停止しても鍵はさしたままでかまいません。
まずは出発前に撮った写真や動画と同じ角度から再び撮影しておくと、係員が車内と車外をくまなくチェックしたときに何か言われても出発前に撮った写真と見比べながら落ち着いて話すことができるのでオススメです。
契約者が係員にレンタカー返却した後に別の係員がレンタカー返却の最終チェックをします。そこで覚えのない傷やヘコミが見つかって帰国後に修理費用を請求されることもあるので、写真や動画は帰国後も保存しておくと安心です。
ぱっと見える範囲だけではなく、ダッシュボード、コンソール、ドアポケット、シート下などの確認もお忘れなく。
弊社独自調べによるレンタカーよくある忘れ物ランキングは次の通りです。心当たりはありますか？
海外レンタカーよくある忘れ物ランキング
１位：サングラス
２位：スマートフォン、携帯電話、充電器、ノートパソコン、タブレットなど
３位：個人情報入りの書類（契約書、運転免許証、パスポートなど）
４位：自宅の鍵（レンタカーの鍵につけたまま鍵ごと返却してしまうケースが多発！ ）
５位：財布、クレジットカード
気をつけていても忘れ物をしてしまうことはあるでしょう。そうなったらレンタカー会社に問い合わせとなります。
海外レンタカー利用の際の忘れ物問合せは、レンタカー会社の公式ウェブサイトよりお客様ご自身で直接お問い合わせください。お問い合わせの際は利用したレンタカーを特定するために契約番号の提供が必要です。また、忘れ物を送ってもらう際の送料はお客様負担となります。
バジェット Lost and Found 問い合わせフォーム
ダラー
空港営業所で忘れ物をした場合：Lost and Found 問い合わせフォーム
市内営業所で忘れ物をした場合：customer.service@dtag.com（契約番号、氏名の記載必須）
エンタープライズ Lost and Found 問い合わせフォーム
ナショナル Lost and Found 問い合わせフォーム
スリフティ Lost and Found 問い合わせフォーム
2019.11.27現在
５．車輛チェックを受ける
もしも車輌に傷が見つかった場合、重要なのは保険・補償対象かどうかです。
加入している保険・補償でカバーできない場合や保険未加入の場合は修理費見積金額が記載された書面を渡されます。内容に不備がないか確認したらサイン（署名）をしてください。サイン（署名）は内容に同意したことを示す法的効力を持ちますので、サインをした後の異議申し立ては出来ません。
万が一キズや破損があると言われた場合は、必ずその場で加入している車輌補償の範囲と保証限度額、請求の有無と金額を確認してからサインしてください。確認しないままサインをした後での異議申し立ては出来ないので気を付けましょう。
加入しているレンタカー保険・補償でカバーできる場合も、「支払い負担なし」が明記されている書面を必ずもらいましょう。
レンタカー会社の係員に「保険でOK」と言われたので書類を貰わずに帰国して、後になって請求が来たことで「OKと言われたからレンタカーの保険でカバーされると思った。支払いに同意していない」とお問い合わせをいただくケースが増えています。「何がOKなのか」分かる書面を必ず受け取ってください。書面は担当係員のサインと日付も記入してもらってください。
保険・補償はご契約プランに含まれる保険・補償をご確認ください。各国や州により、定める補償限度額が異なります。
また、過失時、天災時、法律違反時等や、補償対象外の箇所など補償対象外の箇所があります。保険会社の条件に準じます。
関連ページ：
◆保険・補償について
◆海外レンタカー保険・補償ガイド
６．レシートをもらい保管する
レンタカーの傷や忘れ物チェックを終えたら、最終レシートをもらいます。
最終のレシートをもらわないまま帰国してしまう方が意外と多いのですが、余計な支払いなどのトラブルを回避するためにも絶対に貰ってください。
「急いでいたから」とか、「係員がOK！と言ったからもういいと思った」と受け取らずに帰国をして、あとで思わぬ請求が来て驚き、慌ててレンティングカーズ日本語サポートまでご連絡をいただくケースが急増しています。そうならないためにもレンタカー返却場所には時間に余裕を持って行くことが重要なのです。
また、契約時のオプション追加契約や返却日時変更などにより、予約時の見積料金と実際の請求料金が大きく異なると、「二重請求ではないでしょうか？」とお問い合わせいただくこともあります。
そんな時に必要になるのがレンタカー返却時に発行される最終のレシートです。契約書とレシートを照らし合わせることで何が正しいのかが分かり、落ち着いて中身を確認することで帰国後の「何この請求！？」と驚く事態を防ぐことが出来ます。
海外レンタカーのレシートには、契約者名、運転免許証番号、契約車輛名、ナンバープレートに書かれた自動車登録番号、レンタカーの契約日時、レンタカーの返却日時、保険、オプションなど料金明細がすべて記載されます。
日常生活でも買い物をしたらレシートを受け取るように、レンタカー返却時にも必ず受け取ってください。もしも係員が渡してこない時は「Receipt, please」と言って要求してください。
契約書やレシートは、帰国後もクレジットカードの引き落としが完了するまで保管してくださいね。
契約書とレシートを照らし合わせた時は問題なかったのに帰国後に請求が来た場合は悩まぬずにレンティングカーズ日本語サポートにお問合せくださいね。お問い合わせはメールとオンラインチャットで受け付けています。
おまけ レシートを見てみよう！
次のレシートは、弊社スタッフが海外でレンタカーを利用した際に車輌に小さな傷を付けてしまった時のものです。
レンタカーを返却する時の車輌チェックで係員が気づき、レシートには破損個所と修理費見積金額がしっかりと記載されています（緑枠部分）
ですがレシートの最終見積金額欄（赤枠部分）は契約時と全く同じ金額が記載されています。
これは保険でカバー出来る傷だったので請求されないということを示しています。
保険に入っていたことでなかったら約370ユーロ（当時のレートで約46,000円程）の修理費が追加請求されていたところでした。保険に加入しておいてよかった！
車輌に傷やヘコミをつけてしまった時は事故レポートフォームをもらおう！
レンタカーを空港営業所に返却している時、車輛をチェックしていた係員が弊社のスタッフに言いました。
「ドアの横に凹みと傷がついているのを知っていますか？」と。
焦り驚くスタッフを見ながら係員は続けて「あなたは車輛補償の免責ゼロの保険に加入しているので全額カバーされます。心配ないです」と言いました。スタッフはほっとして、「ああよかった♪」と帰国・・・
していません。
なぜなら、書面の証拠がないために支払わことになった事例ををいやというほど知っているからです。
「請求されない事が分かる書面が欲しいです」と言うと、その場で事故レポートフォームのコピーをくれました。傷やヘコミの事が事実、請求額欄の打ち消し、係員のサインが揃っているのが分かるでしょうか。赤枠部分です。もう1つ忘れてはならない日付は書面の最初にあります。
車輌補償により支払いが発生しなくても、どこに言葉の受け取り間違いが潜んでいるかわかりません。事故レポートは必ずもらうようにしましょう。
繰り返しになりますが書面には「詳細、日付、係員のサイン」を必ず記載してもらってください。1つでも抜けていると「追加請求がされないことの証拠」にはなりません。
以上、海外レンタカー返却ガイドでした。レンタカー返却の方法や気をつけるべき点など伝わったでしょうか？
返却時に大切なのは「レシートをもらい確認。納得いかない場合はその場で訂正」これだけです。
海外では「黙っている」「質問しない」「サインをする」ことは「理解しました」「了承しました」と同じです。
後になって 「あの時〇〇と言った」、「△という意味だと思った」、「知らない間に加入させられていた」、「そんなことは聞いていない」と主張しても、記載された契約書に署名していれば異議申し立てはできません。
気になることは必ずその場で確認して、問題があれば主張してください。
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